緊急避妊薬がついに市販化!処方箋なしで購入可能に

サムネ

最近、「緊急避妊薬(アフターピル)が、医師の処方箋なしで薬局で買えるようになる」というニュースが大きな話題になりました。これは、日本に住む女性にとって本当に大きな一歩だと感じています。

これまでは婦人科を受診しないと手に入らなかったお薬が、もっと身近な場所で、自分の意思で購入できるように。この変化は、望まない妊娠という大きな不安から多くの女性を救うことに繋がります。

目次

「もしかして…」多くの女性が経験したことがある焦り

避妊に失敗したかもしれないという不安は多くの女性は経験したことがあるのではないでしょうか。

今回の市販化(現在は試験的な販売)の動きは、そんな女性たちが一人で抱え込むしかなかった不安を、少しでも軽くしてくれる大きな変化だと思います。望まない妊娠から自分の体を守るための選択肢が、すぐ近くの薬局にできる。そう思うだけで、時代の変化を感じます。

私が婦人科で見た、忘れられない光景

以前、私が婦人科の待合室にいた時のことです。お母さんと一緒に来た高校生くらいの女の子が、ずっと下を向いて泣いていました。その姿はその子の一度だけでなく、何度か見かけたことがあります。

彼女たちがどんな状況だったのか、私には知る由もありません。でも、もし望まない妊娠で、これからどうしたらいいかわからずに泣いていたのだとしたらと、胸が締め付けられる気分になりました。

この緊急避妊薬という選択肢があったら、彼女たちの涙はなかったのかもしれないと今でも考えてしまいます。

昔からアフターピルの存在は知っていましたが、価格も高価ですし、何より婦人科に行く必要もあり、高校生くらいのお子さんには親に言い出せないなどいろいろな事情があるかもしれません。あの婦人科でのシーンを見てから、海外では当たり前のように販売されているこの緊急避妊薬の市販化を早くしてほしいと感じていました。

緊急避妊薬の市販化、知っておきたいこと

「市販化」という言葉だけが先行していますが、具体的に何がどう変わるのでしょうか?

以前から婦人科では診察を前提に処方されるようになっていました。今回の速報では、医師の処方箋なしに購入ができるようになるとのことです。

ただ時期については来春とされており、詳しい日にちや価格は決まっていなさそうです。

市販化される緊急避妊薬「ノルレボ」ってどんな薬?

今回、市販化の対象となっているのは「レボノルゲストレル」という成分の緊急避妊薬です。病院では「ノルレボ」という名前で処方されています。一体どんな仕組みで、どんなことに気を付ければいいのでしょうか。

ノルレボ(レボノルゲストレル)の仕組みを簡単に紹介

このお薬は、女性ホルモンの一種である「黄体ホルモン」を主成分としています。これを飲むことで、体内のホルモンバランスが一時的に変化し、主に2つの働きで妊娠を防ぎます。

  • 排卵を遅らせる、または抑制する
  • 受精卵が子宮内膜に着床するのを防ぐ

よく誤解されがちですが、すでに妊娠が成立してしまった後(着床した後)に、それを取り消すお薬ではありません。 あくまで、妊娠の成立を防ぐための「緊急手段」です。

「72時間以内」がカギ。タイミングを逃さないこと

このお薬で最も大切なのが、飲むタイミングです。

避妊に失敗した性行為の後、72時間(3日)以内に服用する必要があります。

しかも、早ければ早いほど妊娠を防ぐ効果は高くなります。WHO(世界保健機関)のデータによると、服用するタイミングによる妊娠阻止率には以下のような違いがあるとされています。

服用タイミング妊娠阻止率(目安)
24時間以内約95%
25~48時間以内約85%
49~72時間以内約58%

「まだ大丈夫」と思わずに、不安を感じたら、できるだけ早く行動することが何よりも重要です。

副作用はある?知っておきたい体の変化

お薬なので、もちろん副作用が起こる可能性もあります。主な副作用としては、以下のようなものが報告されています。

  • 吐き気
  • 頭痛
  • だるさ、眠気
  • 不正出血(予定外の生理のような出血)
  • 生理周期の乱れ

多くの場合は一時的なもので、時間が経てば自然に治まります。ただ、服用後2時間以内に吐いてしまった場合は、薬の成分が吸収されていない可能性があるので、すぐに薬局や医療機関に相談してください。

中絶手術に比べれば、体への負担は格段に少ないと言われています。でも、決してゼロではないことも、頭の隅に置いておきましょう。

年齢制限は?学生でも買うことはできる?

今回の試験販売では、16歳以上が対象とされています。

ただし、16歳・17歳の場合は、保護者の同意を得た上で、一緒に薬局へ行くことが原則となっています。

もし、どうしても保護者に相談できない事情がある場合は、その旨を薬剤師さんに伝えてみてください。状況によっては、購入できる場合もあるようです。一人で悩まず、まずは相談してみることが大切です。

なぜ今まで市販化されなかったの?これまでの背景と私の想い

海外では当たり前に薬局で買える国も多いのに、なぜ日本ではこんなに時間がかかったのでしょうか。そこには、様々な議論がありました。

海外では当たり前?世界の状況と日本のこれから

実は、緊急避妊薬の市販化は世界的な流れです。WHOもその利用を推奨しており、すでに90カ国以上で処方箋なしで購入できます。

日本では、「安易な使用が増えるのではないか」「性感染症の拡大につながるのでは」といった懸念から、市販化に慎重な意見が根強くありました。でも、私はそうは思いません。

この薬は、困った時の「最後の砦」です。誰も、好き好んで何度も使いたいとは思わないはず。それよりも、アクセスできずに望まない妊娠をしてしまうリスクの方が、よっぽど大きいのではないでしょうか。今回の試験販売は、日本がやっと世界標準に追いつくための、大切な一歩だと感じています。

性教育の大切さを、今改めて感じています

今回のニュースに触れて、私が改めて感じたのは、性教育の重要性です。

緊急避妊薬は素晴らしい選択肢ですが、それはあくまで「緊急」の手段。一番大切なのは、普段から正しい知識を持って、確実な避妊をすることです。

妊娠の仕組みだけでなく、性感染症のリスク、そしてお互いを尊重するパートナーシップとは何か。そういったことを、小学生や中学生のうちから、もっとオープンに話せる環境が必要だと感じています。日本はどこか閉鎖的で、こういう話題がタブー視されていますが、自分の体を守るための「生きる知識」として、男女ともに学ぶべきだと思います。

特に今の子は体の発育も早いですよね。LGBTの授業があると聞いたことがありますが、正直、それより性教育をしっかりやって欲しいと思ってしまいます。

最後に伝えたいこと:自分を守るための一つの選択肢として

ここまで書きましたが、私が一番伝えたいのは、緊急避妊薬は自分を守るための一つの大切な選択肢だということです。

避妊は女性だけの問題じゃない

避妊や妊娠は、決して女性だけの問題ではありません。もちろんパートナーの男性にも、同じように責任があると思います。

でも、いざという時に体を守る最終的な選択ができるのは、やはり私たち女性自身だと思います。だからこそ、正しい知識を持って、自分の意思で行動できることが何よりも大切だと。この薬は、そのための強力な味方になってくれると思います。

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