こんにちは、さくらです。
40代での転職活動、本当に不安が尽きないですよね。
「これまでの経験は、次の会社で本当に役立つのだろうか…」
「若い頃と同じ志望動機の書き方では、もう通用しない気がする…」
「何社か応募したけど、書類選考であっさり落ちてしまう…」
そんな悩みを抱えているのは、あなただけではありません。
私も同じでした。若手と同じ書き方では、もう通用しない
何を隠そう、私自身も40代で転職したとき、書類選考で何度も苦い思いをしました。働きながら履歴書や職務経歴書を準備するのは大変で、つい若い頃と同じ感覚で志望動機を書いてしまったのです。しかし、企業からの反応は驚くほどありませんでした。
20代や30代の頃は、熱意やポテンシャルだけでも評価してもらえたかもしれません。でも40代の転職者に企業が求めるのは、「この人は、うちの会社で何をしてくれるのか」という、もっと具体的でシビアな視点です。
この記事では、そんな私の失敗と成功の経験をもとに、40代の転職だからこそ採用担当者に響く「志望動機の書き方」を、具体的にお伝えしていきます。
40代の転職市場は追い風?データで見るリアルな現状
「40代の転職は厳しい」とよく言われますが、実際のところはどうなのでしょうか。少しデータを見てみましょう。
実は、転職市場全体で見ると、40代や50代の転職率は増加傾向にあります。
正社員の転職率の推移
2024年の正社員転職率は7.2%。20代・30代が減少する中、40代・50代は増加傾向にある。(引用元:株式会社マイナビ「転職動向調査2024年版」)
さらに、気になる年収についても、こんなデータがあります。
40代女性の転職後賃金動向
・40~44歳:「増加」43.3%、「維持」31.2%、「減少」24.9%
・45~49歳:「増加」41.6%、「維持」24.5%、「減少」33.1%
→ 全体で約6~7割が年収アップまたは維持を実現している。
(引用元:株式会社ジェイエイシーリクルートメント「40代女性の転職実態調査」)
データを見ると、悲観的になる必要は全くないことがわかります。むしろ、人材不足を背景に、経験豊富な人材を求める企業は増えており、40代のキャリアにとっては追い風が吹いているとも言えます。
ただし、このチャンスを掴むためには、企業が「会ってみたい」と判断するような、説得力のある志望動機が不可欠です。
なぜ40代の志望動機は「書き方」が重要なのか
では、なぜ40代の転職では、特に志望動機の「書き方」が重要になるのでしょうか。それは、採用担当者が見ているポイントが、若手の採用とは根本的に違うからです。
採用担当者は「経験の羅列」ではなく「未来への貢献」を見ている
40代の応募者の職務経歴書には、たくさんの経験が書かれています。しかし、採用担当者は単に「すごい経歴だな」と思いたいわけではありません。
彼らが見ているのは、「その豊富な経験を、うちの会社でどう活かして、どんな未来をもたらしてくれるのか」という一点です。
- 経験の羅列:「〇〇のプロジェクトを成功させました」
- 未来への貢献:「その成功体験を活かし、貴社の〇〇事業の課題をこのように解決できます」
どちらが魅力的に映るかは、一目瞭然ですよね。これまでの経験をただ並べるだけでは、「すごい人だけど、うちの会社で活躍するイメージが湧かない」と思われてしまうかもしれません。
「即戦力」という言葉のプレッシャー、正しく理解していますか?
40代の転職で必ずと言っていいほど出てくる「即戦力」という言葉。この言葉に、プレッシャーを感じていませんか?
もちろん、企業はあなたにすぐ活躍してほしいと思っています。しかし、それは「入社初日から完璧に業務をこなせる人」という意味ではありません。企業が本当に求めている「即戦力」とは、次のような人材です。
- 課題解決力:これまでの経験を応用して、新しい環境の課題を自ら見つけ、解決に導ける人
- 組織貢献力:チームや組織に良い影響を与え、全体のパフォーマンスを向上させられる人
特定のスキルや知識だけでなく、問題解決能力や周りを巻き込む力も含めて「即戦力」と判断されます。この点を理解し、志望動機でアピールすることが大切です。
【準備編】説得力のある志望動機は「自己分析」から
説得力のある志望動機を作るには、いきなり書き始めるのではなく、まずはじっくりと自分自身を振り返る「自己分析」が欠かせません。
キャリアの棚卸しに関する内容は下記を参考にしてください。

【実践編】40代転職を成功に導く志望動機の「型」
自己分析で材料が揃ったら、いよいよ志望動機を作成します。採用担当者が読みやすいように、まずは基本の「型」に沿って構成を組み立てましょう。
結論から書くのが鉄則!基本の構成はこの3ブロック
忙しい採用担当者は、たくさんの応募書類に目を通します。ダラダラと長い文章は読んでもらえません。簡潔に、そして論理的に伝えるために、以下の3ブロック構成を意識してください。
1. 結論:なぜこの企業に応募したのか
まず最初に、「なぜ他の会社ではなく、この会社なのか」という応募理由を明確に伝えます。企業の事業内容や理念、ビジョンなどに触れ、そこに惹かれた理由を簡潔に述べましょう。
2. 根拠:自身の経験・スキルがどう貢献できるのか
次に、結論で述べた応募理由を裏付ける根拠を示します。自己分析で見つけた自分の強み(経験・スキル)が、応募先企業でどのように活かせるのかを具体的に説明します。数字などを用いて客観的な事実を盛り込むと、説得力が格段にアップします。
3. 未来:入社後に何を実現したいのか
最後に、入社後の意欲や目標を伝えて締めくくります。これまでの経験を活かして、どのように会社に貢献し、自分自身も成長していきたいのか。未来に向けた前向きな姿勢を示すことで、採用担当者に入社後の活躍イメージを持ってもらいましょう。
【例文】状況別に解説!そのまま使える志望動機のポイント
ここでは、具体的な状況別に志望動機のポイントと例文を紹介します。丸写しではなく、あなた自身の言葉に置き換えて活用してください。
経験を活かす「同業界・同職種」への転職
即戦力としての期待が最も高いパターンです。これまでの実績と、応募先企業でそれをどう再現・発展させられるかを具体的に示しましょう。
- ポイント
- 実績は具体的な数字で示す
- 応募先企業の事業や課題を理解した上で、貢献できることを明確にする
- 「なぜ前の会社ではなく、この会社なのか」を論理的に説明する
> 例文
> (結論)これまで〇〇業界で培ってきた法人営業の経験を活かし、貴社のさらなるシェア拡大に貢献したいと考え、志望いたしました。特に、△△という企業理念に深く共感しております。
> (根拠)前職では、主に中小企業向けの新規開拓営業に従事し、過去3年間で担当エリアの売上を150%向上させた実績がございます。この経験で培った顧客との関係構築力と課題発見力は、現在貴社が注力されている□□分野の開拓において、必ずお役に立てると確信しております。
> (未来)これまでの経験を活かすだけでなく、貴社の持つ高度な技術知識も積極的に吸収し、将来的にはチーム全体の営業力強化にも貢献していきたいと考えております。
未経験でも勝負できる「異業界・異職種」への挑戦
「未経験」という言葉に臆する必要はありません。これまでの経験から、どんな業界・職種でも通用する「ポータブルスキル」を抽出し、アピールすることが鍵です。
- ポイント
- マネジメント経験、課題解決能力、コミュニケーション能力など、汎用性の高いスキルを強調する
- なぜ未経験の分野に挑戦したいのか、その熱意と学習意欲を伝える
- 謙虚な姿勢と、新しい環境に貢献したいという意欲のバランスが重要
> 例文
> (結論)前職の〇〇で培ったプロジェクトマネジメントの経験を、成長著しいIT業界で活かしたいと考え、貴社を志望いたしました。未経験の分野ではございますが、「テクノロジーで人々の生活を豊かにする」という貴社のビジョンに強く惹かれております。
> (根拠)現職では、立場の異なる複数の部署をまとめ、新商品の開発プロジェクトをリードしてまいりました。目標達成に向けた課題の特定、スケジュール管理、チームのモチベーション維持といったスキルは、業界は違えど、貴社の開発プロジェクトを円滑に進める上で貢献できるものと考えております。
> (未来)一日も早く業界の知識と専門スキルをキャッチアップし、これまでのマネジメント経験を掛け合わせることで、チームの成果を最大化できるよう尽力いたします。
まとめ:40代の武器は「経験」と「伝え方」。自信を持って次のキャリアへ
40代の転職は、決して簡単な道のりではないかもしれません。しかし、これまでのキャリアで積み上げてきた経験は、何にも代えがたいあなたの武器です。
その武器を最大限に活かすために必要なのが、今回お伝えした「伝え方」、つまり説得力のある志望動機です。
- キャリアを棚卸しし、自分の強みを言語化する
- 「結論→根拠→未来」の型で、論理的に構成する
- 過去の実績だけでなく、未来への貢献を具体的に示す
これらのポイントを押さえれば、あなたの魅力は必ず採用担当者に伝わります。
不安な気持ちはよくわかりますが、あなたはもう十分に戦えるだけの経験と実績を持っています。自信を持って、次のキャリアへの一歩を踏み出してください。応援しています。