セレウス菌による食中毒の原因は?夏のお弁当や炒飯は大丈夫?

サムネ

夏のお弁当、つくり置きしたいけどちょっと怖いですよね?

私も少し前までは「食中毒なんて、しっかり加熱すれば大丈夫でしょ?」と思っていましたが、あるニュースを見てとても怖くなりました。

目次

テレビで知った衝撃の事実。加熱しても死なない菌がいるなんて!

その特集で取り上げられていたのが、チャーハンやパスタなど、米や麺類プラス油を使った料理が原因となることが多い「セレウス菌」による食中毒でした。

何より驚いたのは、このセレウス菌、なんと100℃の加熱でも30分は生き残ることがあるという事実。普通の調理では、まったく歯が立たないことがあるなんて…。

私も少し前に、大好きなインドカレー屋さんでビリヤニをテイクアウトしました。アルミホイルに包まれた温かいビリヤニを家に持ち帰り、「冷ましてから冷蔵庫に入れよう」と、部屋にそのままポンと置いてしまったんです。

数時間後、タッパーに移すのも面倒で、アルミホイルのまま冷蔵庫へ。翌朝、電子レンジで温めて食べようとした瞬間、少し油が酸化したような、いつもと違うニオイが鼻につきました。

でも、お腹はが空いていたので、「まあ、気のせいかな」と、結局全部いただきました。幸いにも私の体調に変化はありませんでしたが、後になってテレビの食中毒特集を見て、全身から血の気が引く思いをしたのです。

あのちょっと変なニオイは、もしかしたらセレウス菌が増殖していたサインだったのかもしれません。そう思うと、今でも少し背筋が寒くなりました。

そもそもセレウス菌って何?意外と知らない食中毒の身近な原因

「セレウス菌」という名前、あまり聞きなれないかもしれません。でも、実は私たちのとても身近なところにいる細菌なんです。

あなたのキッチンにも?土や米にひそむセレウス菌

セレウス菌は、土や川、ほこりの中など、自然界に広く存在しています。そのため、農産物であるお米や小麦、豆類などが収穫の段階で汚染されていることは珍しくありません。

つまり、あなたの家のキッチンにある米びつのお米や、パスタの乾麺にも、セレウス菌が付着している可能性はゼロではないということです。もちろん、付いているだけでは何も問題ありません。問題は、この菌が「増殖」し、食中毒の原因となる「毒素」を作ってしまうことなのです。

なぜ加熱に強いの?「芽胞(がほう)」という最強バリアの秘密

では、なぜセレウス菌は加熱に強いのでしょうか。

その秘密は、「芽胞(がほう)」という特殊な形態にあります。

セレウス菌は、自分にとって都合の悪い環境(例えば、乾燥や高温)になると、硬い殻のようなものを作って休眠状態に入ります。これが「芽胞」です。この芽胞、まるで最強のバリアのように菌本体を守るため、100℃程度の加熱ではびくともしません。

そして、調理後に食品の温度が下がり、菌にとって快適な温度(28℃~35℃)になると、芽胞から目覚めて再び活動を開始し、一気に増殖を始めるのです。

セレウス菌食中毒、どんな症状?

セレウス菌食中毒になると次のような症状があらわれます。

食べてすぐ気持ち悪くなる「嘔吐型」

潜伏時間:30分~6時間

食べてから比較的すぐに、吐き気や嘔吐といった症状が現れるのが「嘔吐型」です。この嘔吐毒素は非常に熱に強く、126℃で90分加熱しても壊れないというデータもあるそうです。つまり、一度毒素が作られてしまった食品は、食べる前にもう一度しっかり加熱しても食中毒を防ぐことはできません。

原因になりやすい食品:チャーハン、焼きそば、パスタなど

米飯や麺類など、でんぷん質の多い炭水化物が原因となることが多いのが特徴です。作り置きしたチャーハンや焼きそば、お弁当のご飯などは特に注意が必要です。夏のお弁当は注意が必要です!

吐き気

しばらくしてお腹が痛くなる「下痢型」

潜伏時間:8時間~16時間

食べてから少し時間が経って、腹痛や下痢といった症状が現れるのが「下痢型」です。これは、セレウス菌(芽胞の状態ではない)を食品と一緒に食べてしまい、菌が腸の中で増殖して毒素を出すことで発症します。

原因になりやすい食品:肉料理、スープ、お弁当など

肉や野菜、豆類を使った煮込み料理やスープ、プリンなど、様々な食品が原因となります。幅広いメニューで起こる可能性があるそうです。

なぜ?セレウス菌が増えやすい危険な習慣

セレウス菌はどこにでもいる菌。食中毒を防ぐには、菌を「増やさない」ことが何よりも重要です。ついやってしまいがちな、危険な習慣を見直してみましょう。

やってしまいがち!調理後の「室温放置」が一番危ない

セレウス菌が最も活発に増殖するのは、28℃~35℃という、まさに「常温」の温度帯です。

調理した熱々の料理を冷めるまでとキッチンに数時間放置しておく、これが危険です!

ではどうしたら良いのか?

  • 菌を増やさない!「すぐ冷やす」が鉄則
  • 粗熱が取れたらすぐ冷蔵庫へ。お弁当は保冷剤を忘れずに
  • 大量の料理は小分けにして、素早く冷ます工夫を
  • 手洗い: 調理の前には必ず石鹸で手を洗いましょう。
  • 清潔な器具: 清潔な調理器具を使うのはもちろん、調理後の鍋やフライパン、調理台はすぐに洗って清潔に保ちま
  • 食べる前の再加熱、でも過信は禁物

これらを徹底しないと怖いですね。

再加熱を過信しない!セレウス菌に注意して作り置きやお弁当を作りましょう

ニュースで知ったセレウス菌。最初は加熱してもダメなんて、どうすればいいの…と怖くなりましたが、正しい知識を持てば、きちんと対策できることが分かりました。

ポイントは、作ったら、長時間おかずに、すぐ冷やす!

当たり前ではありましたが、冷めるまでは部屋で放置していたので、この間に菌が繁殖するなんて思っていませんでした。これからの作り置きやお弁当は、セレウス菌の特性を正しく理解して注意して作りたいです。

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