ふと気づくと、お風呂の排水溝にびっしりとたまった髪の毛。ドライヤーをかけた後の床にも、ハラハラと落ちる黒い影…。
「最近、抜け毛がすごく多い気がする…」
もともと髪の毛の量は多い方なので、多少抜けたところで気にならないはずでした。でも、あまりの量に掃除が追いつかなくなり、だんだんと「これは普通じゃないのかも?」と不安になってきました。人間にも換毛期があるのでしょうか。
鏡を見るたび、排水溝を見るたびにため息をついている方はぜひお読みいただけると嬉しいです。
「もしかして私だけ?」抜け毛の量、何本からが危険信号?
抜け毛が増えると、「これって異常なの?」「何かの病気だったらどうしよう」と、次から次へと悪い想像をしてしまいますよね。私もそうでした。だからこそ、まずは基準を知りましょう。
1日に抜ける髪の毛の正常な本数とは
髪の毛には「成長期」「退行期」「休止期」というヘアサイクル(毛周期)があります。健康な頭皮環境であっても、役目を終えた髪の毛は自然に抜け落ち、新しい髪の成長のために場所を譲ります。
一般的に、この自然なサイクルで抜ける髪の毛は1日に50本から100本程度と言われています。特に、髪が成長しにくい季節の変わり目、例えば秋口などは、一時的に150本くらいに増えることもあるそうです。
「100本」と聞くと驚くほど多く感じますが、その多くはシャンプーやブラッシングの時にまとめて抜けるので、排水溝を見てぎょっとするのは、ある意味自然なことなのかもしれません。
毛量が多くても安心できない?チェックしたいポイント
「私はもともと毛量が多いから大丈夫」
私は、そう思っていました、ただ本数だけでは見過ごしてしまう、大切なサインがあるそうです。もし、抜け毛の量に加えて次のような変化を感じたら、少し注意が必要な可能性も。
- 抜け毛の毛根をチェック: 自然に抜けた健康な髪の毛は、毛根がマッチ棒の先のように少し丸く膨らんでいます。もし毛根がなかったり、細く尖っていたりする毛が多いなら、髪の毛が成長期を全うする前に抜けてしまっているサインかもしれません。
- 髪質が変わった: 以前より髪の毛が細くなった、ハリやコシがなくなったと感じませんか?
- 分け目が目立つ: 鏡で見たときに、分け目の地肌が以前より光って見える、透けて見えるようになった。
- 全体のボリュームダウン: いつも通りにポニーテールにした時、ゴムを巻く回数が増えたり、毛束が細くなったと感じたりする。
本数だけでなく、こうした髪質の変化や見た目の変化が自分の髪の状態を知ることです。

なぜ?40代女性の抜け毛、考えられる原因
どうしてこんなに抜けるんだろう?そう思って調べてみると、40代の女性には特有の、いくつかの原因が考えられることがわかってきました。
避けては通れない「女性ホルモン」のゆらぎ
40代は、女性ホルモンの一種である「エストロゲン」が大きく減少していく時期。このエストロゲンは、髪の毛の成長期を長く保ち、髪にハリやツヤを与える大切な働きをしています。
このホルモンが減ることで、髪の毛の成長期が短くなり、太く長く育つ前に抜けてしまうことが増えるのです。更年期に向けて体が変化していく中で、抜け毛が増えるのは、ある意味で私たちの体に起きる自然な変化の一環なのかもしれません。
意外と見落としがち?毎日のシャンプー習慣
「頭皮の皮脂はしっかり落とさなきゃ」と思い、洗浄力の強いシャンプーを選んでいませんか?私も以前は、さっぱりとした洗い上がりが好きで、そういったタイプのシャンプーを愛用していました。
しかし、必要な皮脂まで根こそぎ落としてしまうと、頭皮が乾燥してフケやかゆみを引き起こしたり、逆に「皮脂が足りない!」と勘違いした頭皮が過剰に皮脂を分泌したりして、頭皮環境を悪化させてしまう可能性があるのです。
髪の毛の成長を妨げる頭皮環境の乱れ(皮脂や乾燥)
元気な髪の毛は、健康な頭皮という土壌があってこそ育ちます。
過剰な皮脂や古い角質、スタイリング剤の洗い残しなどが毛穴に詰まると、髪の成長は妨げられます。一方で、先ほどお話ししたように乾燥しすぎても、頭皮は硬くなり血行が悪くなって、髪の毛に必要な栄養が届きにくくなってしまうのです。この皮脂と乾燥の絶妙なバランスを保つことが、健やかな髪の毛への第一歩です。
栄養は足りてる?偏った食生活が招く可能性
仕事や家事に追われる毎日では、つい食事は簡単なもので済ませてしまいがちですよね。私も、お昼はパンやおにぎりだけ、なんてことが日常茶飯事でした。
髪の毛は主に「ケラチン」というタンパク質でできています。そのため、土台となるタンパク質はもちろん、その合成を助ける亜鉛、頭皮の血行を促すビタミン類といった栄養が不足すると、新しい髪の毛が作られにくくなってしまいます。

ストレスと睡眠不足、気づかぬうちの生活習慣の乱れ
40代は、仕事での責任、子どものこと、親の介護など、さまざまな方向からストレスがかかる時期でもあります。強いストレスを感じると自律神経が乱れ、血管が収縮して頭皮の血行が悪化。結果として、髪の成長に必要な栄養が毛根まで届きにくくなります。
また、睡眠不足も大敵。髪の毛は、私たちが眠っている間に成長します。夜更かしが続くと、この大切な成長タイムを自ら手放していることになるのです。こうした生活習慣の乱れが、抜け毛の原因となっている可能性は十分に考えられます。
抜け毛対策、何から始める?私が試して良かった3つの改善方法ャンプーの選び方と洗い方
に必要不可欠だと実感しています。
抜け毛のために今日からできること
最後に抜け毛を少なくしたいと思った時に試してみることを紹介します。
- ヘッドマッサージをしてみる。
- 栄養の良い食事に変えてみる
- 睡眠をとる
- シャンプーを変えてみる。
これらはすべて、髪のためだけでなく、健康のためにも良い時間です。
もし今、あなたが同じ悩みで心を痛めているなら、まずはできることから、一つでいいので試してみてください。
健康が整うと、髪の整いそうですね。