「その症状、もしかしてPMDD?|40代女性が知っておきたいホルモンバランスと更年期の関係」

朝起きるときにつらい、ベッドに入っても眠れない…40代に入り、なんとなく心や体の調子が乱れることが増えたと感じたことありませんか?
特に月経前に強いイライラや落ち込みを感じるなら、それは「PMDD(月経前不快気分障害)」かもしれません。
PMDDは単なるPMS(月経前症候群)とは違い、日常生活に支障をきたすほど重い症状が現れることがあります。
さらに、40代はホルモンバランスの変化や更年期の入り口にあたる時期と重なり、症状がより複雑に現れることも。
この記事では、私も経験したPMDDの症状の特徴やセルフチェック方法、対策法まで詳しくご紹介をします。
更年期かも?自分はおかしいのでは?そんな風に悩む前に、ご自身の心身の変化にきちんと耳を傾けて、より穏やかな日々を取り戻すヒントにしていただけたら嬉しいです。

目次

1. PMDDとは?PMSと何が違うの?

40代に入り、月経前の心身の不調がつらくなっていませんか? もしかしてPMSかな?と感じたあなた、実はPMDD(月経前不快気分障害)かもしれません。PMDDとは、月経前に現れる精神的な不調が、日常生活に支障をきたすほど重くなる症状のことです。

私も経験しましたが、激しい怒りが爆発したかと思ったら、急に不安になり、最後は生きていたくないくらいに絶望的な気持ちに襲われて、涙が止まらない…よく使われている「メンヘラ」を飛び越えて、完全に病気ではないのかと思ってしまいますよね。こうした状態がほぼ毎月、生理前にだけ起こるのです。

生理が始まるといつも、あれは何だったんだろう…そんな風に感じていました。

一方でPMS(月経前症候群)というのもよく聞きますよね。PMSは心の不調だけではなく、腹痛、頭痛、むくみなどなどの身体的特徴も含まれますが、PMDDほど生活に支障をきたすレベルに達することは少ないと言われています。さらに、PMDDの場合は、自分ではコントロールできない感情の爆発が頻繁に起こるため、仕事や人間関係にも深刻な影響を与えることがあります。私も人からの指摘で自分の自覚が確信に変わり、病院を受診しました。

大切なのは、これらが「気の持ちよう」ではないという理解です。PMDDは、女性ホルモンの変動による医学的な症状だそうです。無理に我慢するのではなく、専門家に相談し治療を考えるべき状態です。まずはPMDDとPMSの違いを知り、自分の不調を客観的に捉えましょう。

2. 40代女性に急増中?PMDDとホルモンバランスの関係

40代に入ると、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンの分泌が乱れ始めるそうです。このホルモンバランスの変化こそが、PMDDの大きな理由です。

特に、排卵後から月経前にかけて分泌されるプロゲステロンは、心に影響を与えるホルモンなのです。これが急激に減少すると、感情のコントロールが難しくなり、イライラや不安感が強くなってしまうのです。

加えて、40代は仕事での責任、親の介護問題、将来への不安など、日常のストレスレベルもただでさえ高いわけです。これらのストレスがホルモンバランスをさらに乱して、PMDDの症状を悪化させるという負のサイクルが始まります。

また、年齢とともに体力の低下や回復力の遅さも影響してきます。若い頃ならなんとか乗り切れていた心身の負担が、40代では支えきれなくなり、昔は情緒不安定じゃなかったのに…とさらに落ち込みに輪をかけます。だからこそ、40代からは、ホルモンケアとストレスマネジメントの両立が大切です。ホルモンの力をなめてはいけません。

3. 更年期とPMDDの症状、どう違う?見分ける方法

40代女性はもしかして、これって更年期かな?と戸惑う時が増えてくると思います。PMDDと更年期障害は症状が重なる部分も多く、見分けるのが難しいと思います。

私はまだ更年期は始まっていないと思っていますが、PMDDは少し前に経験をしました。なので、更年期と症状が違うと言い切れる訳ではないですが、ポイントのひとつとして、月経周期と連動しているかどうかが判断基準かなと思います。PMDDの場合、排卵後〜月経前にかけて気分の波が激しくなり、生理が始まると嘘のように楽になるのが特徴です。あれ?別人?と思うくらい、周りからもびっくりされたことがあります。

一方、更年期障害は、ホルモンが常に低下しているため、月経周期は関係なく不調が続くと言われています。

また、症状も異なるようです。PMDDでは、怒りや絶望感、涙もろさが特徴らしいのですが、まさに私は絶望感が半端なく、心が地の果てまで落ちてしまっていました。やたらに涙も出るし、不安感が酷くて死んでしまいそうでした。でも生理が始まると、え?何であんなに落ちていたの?とケロッとしている自分に戻ります。

一方、更年期障害はよく言われるホットフラッシュや不眠、動悸、汗など身体的な変化があるといいます。

自己判断だけでは難しいこともあるため、この不調は毎月か、身体の変化が出ているかを手がかりにしましょう。そして不安な場合は、婦人科を迷わず受診しましょう。まずは原因を正確に把握することができます。

4. PMDDの主な症状とは?

PMDDの症状でよく見られるのは、

  • 強いイライラや怒り
  • 不安感
  • 突然涙が出る
  • 自己否定感の高まり
  • 集中力の低下

だそうです。

普段なら気にしないことで激怒してしまった、なんでもないのに急に泣けてきた、などの経験はありませんか?

そして、こうした症状が排卵後から月経前にかけて強くなり、生理が始まると軽くなるという周期性はありますか?

このパターンがはっきりしている場合はPMDDの可能性が高なるそうです。

日常生活に支障が出るレベルまで悪化している場合は、速やかに専門機関に相談しましょう。婦人科もそうですが、都内だとPMDD専門外来もあるようです。40代は無理をしない。自分の体と心のサインを無視せずに、向き合うことから始めましょう。

5. PMDDセルフチェックリスト

最近イライラがひどいけど、ストレスだよね?そう思って見過ごしていませんか?

PMDDと単なるストレスは似ているようで、大きな違いがあります。

以下のリストに、当てはまるものがあるか、確認してみましょう。

  • 月経前に怒りっぽくなり、人に当たってしまう
  • 理由もなく絶望感に襲われる
  • 家族や同僚との衝突が増える
  • 仕事への集中力が著しく落ちる
  • 食欲が異常に増減する
  • 生理が始まると気持ちがスッと軽くなる

たくさん当てはまる場合、PMDDの可能性があるかもしれません。自己診断は危険です。私が、病院受診前にやった方法は、日記をつけることです。抑えきれないほどの怒りや絶望感、不安感を感じたら、日記に記します。これをつけることで、生理前に症状が頻発していることや、生理が始まると症状がおさまったことを辿ることができました。3ヶ月くらいつけただけで、おかしいほど生理前に情緒不安定になっていたことがわかりました。また、親しい人からの助言でさらに自覚が確信に変わりました。病院を受診してみたら?と言われて、あ、やっぱりか。って納得しました。

自分よりも他人から見たほうがわかりやすいのかもしれません。いつも怒っている人っていませんか?怒り出すと立て続けでずっとイライラしている人、そんな人を見るたびに私はもしかして?と思ってしまいます。距離がある人だと伝えにくいですが、親しい中だと、ちょっと最近、大丈夫かな?って声かけることもできると思います。

経験した私からすると、本人は気づいていてもそんなに深く考えたくないパターンもあると思うので、もし親しい人の異変に気づいたら教えてあげるのも優しさかもしれません。

また、自覚症状がある人は、自分の思い込みかもしれない部分は否めないので、まずは症状の記録を取りながら、パターンを観察しましょう。パターン化されていた場合は即座に専門家に相談することをおすすめします。

6. PMDDの診断方法と治療法

PMDDの診断は、問診と症状記録が中心になります。医師は、月経周期との関連を確認しながら、うつ病や双極性障害といった他の精神疾患との違いも見極めます。

診断を受ける際は、少なくとも2~3ヶ月分の症状メモを持参するとスムーズです。私も日記を書いていた手帳を持参しました。どんな症状が、月経前に、どのくらい強く出るのかを記録していたため、説明もスムーズでした。スマホアプリなどでも管理できるものが多いので、ぜひ活用してみてください。

治療法としては、低用量ピル、抗うつ薬(SSRI系)、漢方薬療法、生活習慣の見直しなどを提案されます。症状の重さや希望に応じて、医師と相談しながら決めます。

私は抵抗がありましたが、抗うつ薬を飲みました。ピルが良かったのですが、医師から血栓症のリスクを言われ、怖くなりました。また、周りに気づかれるくらい症状が酷いこともあり、早く治したい気持ちがありました。

もし、日常生活が困難になるほどつらい場合や、人から指摘を受けたときは、迷わず受診することをおすすめします。早めに対処すれば、生活の質は大きく改善できるはずです。

7. 日常生活でできるホルモンバランスを整える習慣

どうしても薬を飲みたくない場合は、日常の過ごし方を整えることが効果的だと思います。薬を服用しながら、医師からアドバイスを受けたのは、生活の基本である、「睡眠・食事・運動」のバランスを取ることです。

睡眠は、毎日7時間以上、できるだけ一定の同じ時間に寝起きすることが大切です。夜ふかしや休日の寝だめはホルモンバランスを崩しやすいので注意が必要です。

食事では、血糖値を急上昇させる甘いものや精製された炭水化物を控え、たんぱく質・食物繊維・ビタミンB群を意識して摂取しましょう。私もこの時を境に、白砂糖、白米はやめて、てんさい糖と雑穀米に食事を変えました。

また運動も始めました。朝のウォーキングとストレッチ、ピラティスなどです。週2〜3回、30分程度体を動かすだけでも、自律神経が整います。

また、ストレスケアも気をつけましょう。半身浴やアロマテラピー、瞑想など、リラックスできる時間を意識的に作りましょう。大切なのは、頑張らないことです。

8. おすすめ栄養素と簡単レシピ

PMDD対策に取り入れたい栄養素は、ビタミンB6、マグネシウム、カルシウム、オメガ3脂肪酸だそうです。これらは、神経伝達物質の働きをサポートし、精神を安定させる役割があります。

ビタミンB6はバナナ、ささみ、マグロに多く含まれています。マグネシウムはアーモンド、ほうれん草、納豆などから摂取可能。カルシウムは乳製品や小魚に、オメガ3脂肪酸はサバやイワシ、亜麻仁油に豊富です。

忙しい日でも、手軽に摂れるレシピとしてサバ缶とほうれん草、アーモンドのサラダや納豆+キムチ+亜麻仁油などが簡単で、栄養バランスもばっちりです。

また、カフェインやアルコールの摂りすぎは症状を悪化させる可能性があるので、注意しましょう。私もカフェインやアルコールが好きですが、薬の服用期間中はやめました。

食事は体を作るものです。自分を労わる時間ととらえて、悪習慣を改善しましょう。

9. PMDDとの向き合い方|40代女性に大切なこと

PMDDとうまく付き合うために大切なのは、完璧主義をやめることです。体調や気分に波があるのは当然のことなので無理に元気に振る舞おうとせず、今日はできなければ明日やればよいと自分に優しくしてあげましょう。

また、PMDDがあることを、信頼できる家族や友人に打ち明けるのもおすすめです。周りに理解してもらうだけでも、気持ちが楽になります。

また、日記は継続することをおすすめします。日記に書くと、今、私は月経前だからこうなっているのか、と客観的に認識できるようになり、冷静に対処することができます。

40代は、自分の心身の変化を受け入れることが大事です。頑張らない、ひとりで抱え込まない、逃げ道をたくさん作ることが自分を守ることにつながります。

10. 辛いときはすぐ頼ろう

PMDDでどうしてもつらいときは、無理せず、婦人科、心療内科、精神科などで診察やカウンセリングを受けましょう。最近ではオンライン診療もあり、自宅からでも気軽に相談できるサービスも増えています。

また、自治体の女性支援センターや、民間のカウンセリングルームも活用できます。話を聞いてもらうだけ不安感が和らいだと感じることもあるかもしれません。

私の担当医はPMDDは心療内科と婦人科の両面からみないといけないと言っていました。酷いと自殺などの可能性もあり得るものだと。私も初めはカウンセリングを受けることを拒絶していましたが、医師からすすめられて受けてみました。合う合わないはあると思いますが、8ヶ月くらいで私は症状がだんだんと軽くなってきました。

大袈裟だとは思わずに、今よりつらくならないためにもまずは適切なサポートを受けてみましょう。また苦しいときは、我慢せず助けを求めましょう。

まとめ.40代は身体が変わる時

40代は、ホルモンバランスが大きく揺らぎ始める時期です。なんとなく心も体もつらいと感じているなら、それは更年期症状だけでなく、PMDDが関係しているかもしれません。
ホルモンの変化は誰にでも起こるごく当たり前の自然な現象です。
私も経験しましたが、症状と知識を正しく持つことで、今よりずっと楽に過ごせるようになります。
つらいときは、無理をせず専門家に相談することも大切な選択肢です。楽しい毎日を取り戻すために、できることから少しずつ始めていきましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次