iDeCoのスイッチング、本当に必要?40代の私が年1回見直す理由
「iDeCo(イデコ)は、基本的にほったらかしでOK!」
資産運用の本やYouTubeでよく聞く言葉ですよね。私もiDeCo始めた当初は、一度決めた運用商品をずっと持ち続けるつもりでいました。でも、年に一度だけ、私は自分のiDeCoの資産配分を見直す「お金の健康診断」をすることに決めています。
なぜなら、世の中の状況はどんどん変わっていくし、自分の考え方やライフステージも変化していくから。それに、年に一度でも真剣にお金と向き合う時間を作ることで、資産運用を「考える癖」がつくと思ったんです。
この記事では、40代の私がなぜ年に一度iDeCoの見直しをしているのか、そして「スイッチング」と「配分変更」って具体的に何が違うの?という基本から、スイッチングのメリットデメリットまで書きたいと思います。
年に一度の「お金の健康診断」、iDeCoのポートフォリオ見直してますか?
私も最初は「ほったらかし」でいいと思っていました
iDeCoは、長期的な視点でコツコツ資産を育てていく制度。だから、日々の値動きに一喜一憂せず、どっしり構えて「ほったらかし運用」するのが基本戦略だと言われています。私もその考えには今でも大賛成です。
最初に商品を選ぶときは、たくさん調べて「これだ!」という組み合わせを決めますよね。でも、1年、2年と経つうちに、「本当にこのままでいいのかな?」と、ふと不安がよぎることはありませんか?
「米国株が好調って聞くけど、私のポートフォリオはこれで大丈夫?」
「最近、日本の景気も少し上向いてきたってニュースで見たな…」
そんな小さな疑問が、私の「見直し」のきっかけでした。ほったらかしは基本ですが、定期的なチェックは、車の車検と同じで、安全に長く走り続けるために必要なことなのかもしれません。
なぜ私が年に一度、iDeCoの見直しをするのか
私が年に一度、iDeCoのポートフォリオを見直す理由は、大きく分けて2つあります。
- 時代の変化と自分の考えをアップデートするため
経済の状況は、常に移り変わります。数年前に最適だと思っていた資産配分が、今も最適とは限りません。また、私自身も年を重ね、定年までの期間が変わることで、取れるリスクの大きさ(リスク許容度)についての考え方も少しずつ変化してきました。年に一度立ち止まって、今の自分と世の中の状況に資産配分が合っているかを確認する。これが私にとっての「お金の健康診断」なんです。
- お金と向き合う「考える癖」をつけるため
正直に言うと、毎日お金のことを考えるのは少し疲れてしまいますよね。でも、年に一度と決めてしまえば、その日だけは集中して自分の資産と向き合えます。この確定拠出年金の運用見直しを習慣にすることで、iDeCoだけでなく、家計全体のお金の流れを意識する良いきっかけにもなっています。
そもそも「スイッチング」と「配分変更」って何が違うの?
iDeCoの見直しを考えたときに出てくるのが、「スイッチング」と「配分変更」という言葉。似ているようで、実は全く違う手続きなんです。中学生でもわかるように、簡単にご紹介しますね。
「スイッチング」:今までの資産を売って、別の商品に乗り換えること
これは、今まで積み立ててきた資産(投資信託など)を一度売却して、そのお金で別の金融商品を購入することです。
- 例えるなら…
今まで育ててきた「りんごの木」を売って、そのお金で新しく「みかんの木」を植え替えるイメージです。
利益が出ている商品を売って利益を確定させたいときや、大きく値下がりしてしまった商品を損切りして、将来性があると思う別の商品に乗り換えたいときなどに行います。この資産の売却と購入がスイッチングの基本です。
「配分変更」:これからの掛金の割合を変えること
こちらは、これから毎月拠出(投資)していく掛金の割合を変更することです。今まで積み立ててきた資産は、そのまま運用を続けます。
- 例えるなら…
「りんごの木」はそのまま育てつつ、これから新しく植える苗木を「りんご5本、みかん5本」から「りんご2本、みかん8本」に変えるイメージです。
「今の資産配分は気に入っているけど、これからはもう少しリスクを抑えたいな」とか、「もっと積極的にリターンを狙いたいな」と思ったときに、将来の掛金の投資方針を変えるために行います。
手数料はかかる?iDeCoの非課税メリットを再確認
ここで気になるのが手数料ですよね。
| 手続きの種類 | 手数料 | 注意点 |
| スイッチング | 多くの金融機関で無料 | 商品によっては売却時に「信託財産留保額」がかかる場合がある |
| 配分変更 | 多くの金融機関で無料 | 特になし |
そして、iDeCoの最大の魅力である非課税メリットは、スイッチングでも活かされます。通常、投資で得た利益には約20%の税金がかかりますが、iDeCo口座内でのスイッチングなら、どれだけ利益が出ていても非課税で別の商品に乗り換えられます。この利益確定が非課税で行えるのは、本当に大きなメリットです。
【私の体験談】iDeCoのスイッチング、メリットとデメリットは?
実際にスイッチングを経験した私が感じた、メリットとデメリットを本音でお話しします。
スイッチングのメリット:利益確定とポートフォリオの最適化
最大のメリットは、値上がりした商品の利益を確定(利確)できることです。例えば、大きく値上がりしたAという商品を売却し、まだ割安だと思われるBという商品に乗り換える。こうすることで、利益を確保しながら、次の成長が期待できる資産に資金を移すことができます。安く買って高く売ること、これが投資の基本です。
また、当初は「株式50%:債券50%」で始めたのに、株式市場が好調で気づけば「株式70%:債券30%」になっていた、なんてことも。このような資産配分のズレを、スイッチングによって元の目標の割合に戻す(リバランスする)ことができます。これにより、自分が心地よいと感じるリスク水準にポートフォリオを保つことができます。
スイッチングのデメリット:タイミングが難しい?売却した商品が値上がりすることも
一番のデメリットは、タイミングの難しさです。私が「もう天井だろう」と思って売却した商品が、その後さらにグングン値上がりして、「あぁ、売らなければよかった…」と後悔した経験も、正直あります(笑)。
未来の相場は誰にも予測できません。だからこそ、「完璧なタイミング」を狙いすぎると、かえって判断を誤る可能性があります。スイッチングは、あくまで長期的な視点で行うポートフォリオ調整の一環と捉えるのが精神衛生上も良いかもしれません。
みんな、いつやってる?スイッチングを考えるべき3つのタイミング
では、具体的にどんなときにスイッチングを考えればいいのでしょうか?一般的に言われているタイミングと、私が意識しているタイミングをご紹介します。
タイミング1:市場が大きく動いたとき(暴落時・高騰時)
- 暴落時: 〇〇ショックのような経済危機で株価が大きく下がったときは、実はチャンスと捉えることもできます。割安になった株式ファンドなどを買い増すために、比較的安定している債券などを売却してスイッチングする、という考え方です。
- 高騰時: 逆に、市場が過熱して株価が大きく上がったときは、利益確定のチャンスです。値上がりした株式ファンドを一部売却し、安定資産である債券などにスイッチングして、利益を確保しておくという戦略が考えられます。
ただ、私はこういう局面では見直しはしません。不安が募り、正しい判断ができないかもしれないからです。何もしないのも相場。この時は証券口座のアプリにログインをしないようにしています。
タイミング2:自分のライフステージに変化があったとき(年齢・家族構成など)
iDeCoは60歳まで引き出せない長期運用です。だからこそ、自分の年齢や家族構成の変化に合わせて、リスク許容度を見直すことが大切です。例えば、若いうちは多少リスクを取っても良いという考えです。年齢を重ねるごとに少しずつ守りの資産へシフトしていくのが一般的な考え方です。
タイミング3:資産配分が目標から大きくずれてしまったとき
先ほども少し触れましたが、運用を続けていると、値動きによって当初決めた資産配分(ポートフォリオ)が崩れてきます。例えば、「株式:債券=60:40」と決めていたのに、株価の上昇で「75:25」になってしまった場合などです。
このズレが許容範囲(例えば±5%など、自分でルールを決めておく)を大きく超えたら、元の比率に戻す「リバランス」のタイミングです。高くなった資産を売って、安くなった資産を買うことになるので、自然と「高く売って安く買う」を実践できます。
iDeCoのスイッチングの注意点、私が決めていること
最後に、スイッチングを考える上で、私がいつも心に留めている注意点を2つお伝えします。
感情的な判断はNG!自分なりのルールを持とう
「株価が暴落して怖いから、全部売ってしまおう!」
「あの人が儲かってるって言ってたから、全部その商品に乗り換えよう!」
このような感情的な判断は、失敗のもとです。「年に一度だけ見直す」「資産配分が10%以上ずれたらリバランスする」など、自分なりのルールをあらかじめ決めておき、淡々と実行することが、長期的な資産形成ではとても重要になります。
短期的な視点で一喜一憂しないことの大切さ
スイッチングした直後に、売った商品が値上がりしたり、買った商品が値下がりしたりすることは、本当によくあります。でも、そこで一喜一憂しないこと。
iDeCoは、あくまで60歳以降の自分のための資産です。目先の数ヶ月や1年の値動きではなく、10年、20年先を見据えた長期的な視点を忘れないようにしたいですね。
まとめ:iDeCoのスイッチングは「考える癖」をつけるきっかけに
iDeCoのスイッチングは、必ずしも全員が必要な手続きではありません。「ほったらかし運用」も、立派な戦略の一つです。
ただ、もしあなたが「今のままでいいのかな?」と少しでも感じているなら、年に一度、自分の資産と向き合う「お金の健康診断」をしてみてはいかがでしょうか。
スイッチングをする・しないに関わらず、自分の資産状況を確認し、世の中の動きにアンテナを張り、これからの運用方針を考える、その「考える癖」こそが、iDeCoだけでなく、将来の資産を豊かにしてくれる一番の力になると私は思っています。
